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室内など暗い場所でイメージ通りの明るさで撮影する方法。

カメラ

「暗い、手ブレ、ピントズレ」のハンドメイド写真。室内や暗い場所での商品撮影のヒントは!?

ハンドメイド作品の写真がどうしても上手く撮れないんです。

うまく撮れないとは、具体的にどんなことですか?

暗かったり、作品がブレてたり、ピントが合ってなかったりすることがよくあるんです。

いわゆる室内撮影の3大失敗写真というやつですね。

なんですかそれ。。。

ハンドメイドや雑貨などの小物を部屋の中など暗い場所で撮影するときに起こりやすい失敗がその3つなんですよ。

どうすれば、暗い室内でも明るい写真が撮れるようになりますか?

ネット販売では商品写真が売上に大きく影響しますからね。
では今回は、室内など暗い場所でイメージ通りの明るさで撮影する方法についてお話しします。

室内撮影のポイント

  1. イメージセンサーに多くの光を届ける
  2. あなたが良いと思う明るさをカメラは知らない。カメラに思いを伝えよう!
  3. 写真編集で明るくする方法もある

イメージセンサーに多くの光を届ける

ハンドメイドの作品を minne 、 Creema などで販売する人が増えているようです。

室内写真はハンドメイドだけではありません。
料理の写真、子どもの写真、ペットの居る風景など室内写真を撮る場面はたくさんあります。

インスタグラムでも毎日たくさんの写真が投稿されています。
明るくキレイな写真を撮る人と、そうでない人は何が違うのでしょうか?

室内撮影で起こりやすい失敗

  1. 写真が暗い
  2. ぶれる
  3. 被写体にピントが合っていない

この室内で起こりやすい失敗の1「写真が暗い」と、2「ぶれる」の原因は、「光量不足」です。カメラの中のイメージセンサーに十分な光が届いていない事が原因です。

カメラのイメージセンサーに適切な量の光を届ける方法を学べば良いのですね!

そうです。 そのためのポイントが3つあります。

カメラのイメージセンサーに必要な光量を届ける3つの方法

  1. レンズの絞りを大きく開く
  2. レンズの絞りを開けておく時間(露光時間、シャッタースピード)を長くする
  3. ISO感度の設定を大きくする

イメージセンサーに必要な光を届ける3つの方法のお話をする前に、これからカメラの購入を検討する人、レンズを買い足そうと思っている人のために、明るくイメージ通りの写真が撮りやすい機材について書いておきます。

機材選び

イメージセンサーが大きいカメラを選ぶ

カメラを選ぶポイントは、イメージセンサーの大きさです。
イメージセンサーが大きければ受光部(光を受け取るセンサー)も大きくなるので、暗い室内での撮影で失敗が少なくなります。

ミラーレス一眼カメラのイメージセンサーサイズには、中判サイズ、フルサイズ、APS-C、フォーサーズなどがあります。中判サイズやフルサイズは価格が高く、一般ユーザーには手を出しにくいかもしれません。APS-C のミラーレス一眼カメラでも大丈夫です。

明るいレンズが有利

レンズを選ぶポイントは、レンズの明るさです。光がレンズを通ってカメラボディーのイメージセンサーに届くのですが、より多くの光を奥まで届けることができるレンズが明るいレンズといわれます。F1.2 / F1.4 / F1.8 / F2.0 など F値(開放絞り値)の数値が小さいレンズは、暗い室内での撮影に有利です。

※開放絞りとは、レンズの絞りを最大に開けた状態です。

レンズのF値を確認しよう

まず、今持っているレンズのF値を確認してみてください。

レンズのフチなどに記載されている場合もありますが F値 とは書いてくれていないかもしれません。わからなければ取扱説明書を確認してみてください。

カメラのF値

ズームレンズの場合は、「1.8-4.9」のような記載になっています。

これはズームの広角側にしたときは「F1.8」で望遠側にしたときは「F4.9」になるという意味です。広角側であれば F1.8 で明るいですが、望遠側にしたときには F4.9 なので暗い室内での撮影難度が高くなります。

ズームレンズの場合、どの画角で撮るかで F値が変わるので実際の撮影環境で確認してみることが必要です。

セット購入のズームレンズは暗め

ミラーレス一眼や一眼レフカメラをズームレンズとセットで購入した人も多いかもしれません。

セット購入したズームレンズの F値は、だいたい「3.5-5.6」ではないかと思います。
それだと広角側でも F3.5 なので暗い室内での撮影難度が高くなります

それだ! 私、ズームレンズセットで買いました。でも「F2.8-4」て書いてありました。これならどうですか?

広角側で F2.8 なので明るい室内なら問題ないかな。ハンドメイド商品の撮影だと広角側で撮らない場合が多いので暗い室内だと微妙ですね。他の方法を併用する必要が出てきそうです。

単焦点の明るいレンズがあると良い

もう1本レンズを買う余裕があるのであれば、単焦点レンズがおすすめです。

単焦点レンズとは、簡単に言うとズームできないレンズです。
単焦点レンズには、広角、標準、望遠があります。
標準の単焦点レンズは人間の目の視野に近い画角なので、使いやすいレンズと言えます。

ズームレンズは便利ですが撮影技術がより複雑になってしまいます。

単焦点レンズだとズームできないので撮影がシンプルになり、初心者でも絞りやシャッタースピードなどの仕組みを理解しやすくなるのでおすすめです。

標準の単焦点レンズって何ミリを選べば良いのですか?

標準の単焦点レンズは、各カメラメーカーが自信作を販売しています。
但し、イメージセンサーのサイズが異なれば、標準のミリ数も異なるのでご注意ください。

イメージセンサーがフルサイズのカメラなら、50mm 程度が標準レンズとされています。

キヤノンの単焦点標準レンズとしては「EF50mm F1.8 STM」が人気のようです。
単焦点F1.8 なのに、ビックリするほどお手頃価格です。

APS-C の場合は、34mm 程度が標準レンズになります。

私が使っている富士フイルムXシリーズの標準単焦点レンズは、「XF35mmF1.4 R」です。

先ほどのキヤノンのレンズと比べると4倍ほどの価格です。
少し手を出しやすい「XF35mm F2R」もありますが、開放F値が 2.0 になります。
あまり違いがないように見えますが暗い室内で撮影する場合、F1.4 と F2.0 の差は大きいです。

ニコンのAPS-C カメラであれば、「AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G ニコンDXフォーマット」が標準レンズになるようです。

パナソニック、オリンパスは、フォーサーズなので標準は 25mm になります。
パナソニックなら「ルミックス G 25mm/ F1.7 ASPH.」、オリンパスなら「M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8」でしょうか。

機材の話が長くなってしまいましたが、ここから「カメラのイメージセンサーに必要な光量を届ける3つの方法」の話に移ります。

  1. レンズの絞りを大きく開く
  2. レンズの絞りを開けておく時間(露光時間、シャッタースピード)を長くする
  3. ISO感度の設定を大きくする

絞りシャッタースピードISO感度は、撮影の露出(明るさ、動感)を決める時の3大設定項目です。

レンズの絞りを大きく開く

レンズの絞り

レンズの中には光の量をコントロールする羽があります。

この羽の開き具合を大きく拡げたり狭く絞ったりすることで、イメージセンサーに届く光量を調節します。

絞りを大きく開くことでイメージセンサーにより多くの光を届けることができます。先ほど、レンズのF値の話を書きましたが、F値が小さいほど暗い室内では有利になるわけです。

レンズの絞りの開き方が大きいほど、被写界深度が浅くなるのでピントを合わす難易度が上がります。

デジタルカメラの画素数と画質の関係?

レンズの絞りを開けておく時間(露光時間、シャッタースピード)を長くする

レンズの中の羽は開き具合の大きさだけではなく、開く時間の長さもコントロールします。

露光時間とかシャッタースピードという言葉を聞いたことがあると思います。

開いている時間が長いほど、イメージセンサーにより多くの光を届けることができます。
このシャッタースピードはカメラのボディ側で設定します。

シャッタースピードは長ければ長いほど、手ブレ写真になりやすい。
標準レンズの場合 1/60 秒より遅くなるようであれば三脚が必要と考えると良いでしょう。

つまり、最適な明るさで撮るために 1/30、1/15、1/8、1/4 などの設定になるなら三脚を使います。

もしズームレンズの望遠側で撮影する場合は、1/60 でも手ブレしやすくなりますのでご注意ください。

ISO感度の設定を大きくする

手前や奥までしっかりシャープな写真が撮りたい場合など、レンズの絞りをあまり開けたくない状況があります。

三脚があればシャッタースピードを長くすれば良いのですが手持ち撮影の場合、最終手段として ISO感度を上げる方法があります。

ISO感度はオートでOKです。でも意味は知っておきたい。

ISO感度を高くすることで、写真を明るくすることができます。

明るくするというより光を増幅しています。あまり高く設定してしまうと 「ISO感度はオートでOKです。でも意味は知っておこう!」 に書いたように写真の画質が粗くなってしまいます。

ハンドメイドの商品写真は、できるだけ ISO感度は低くしておきたいので三脚を使用することをおすすめします。

あなたが良いと思う明るさをカメラは知らない。カメラに思いを伝えよう!

ミラーレス一眼カメラに限らずデジタルカメラには、オート撮影機能があり、カメラが何でもうまく調整してくれます。

とても便利な機能です。

でも、全てカメラ任せでは、自分のイメージ通りにはなりません。
カメラは、あなたが思い描くイメージを知らないからです。

あなたが何の目的で、どの被写体を主テーマに撮ろうとしているのかをカメラは知りません。

全てカメラ任せのオート撮影で撮るということは、カメラが判断して撮った写真に対して、あなたは評価しているだけに過ぎません。

といって、全てマニュアル撮影するのも費用対効果を考えれば効率が悪くなります。

そこで「こうしたい」という思い描くイメージの重要な部分だけカメラに伝えて、あとはオート撮影機能を有効に活用することが良いでしょう。

4つの撮影スタイル

その方法として、3つの基本撮影スタイルがあります。

  1. プログラムオート撮影
  2. 絞り優先オート撮影
  3. シャッタースピード優先オート撮影

具体的な方法は別の記事で紹介しますが、ハンドメイドの商品撮影の場合であれば、プログラムオート撮影絞り優先オート撮影を習得すると良いです。

絞り優先オート撮影は、メインの被写体以外の前後のモノをボカして、商品に注視させるような写真を撮ることができます。ハンドメイド商品撮影にぴったりの撮影スタイルと言えます。

写真編集で明るくする方法もある

最後は、写真編集で解決する方法です。

ミラーレス一眼や高級コンパクトデジタルカメラであれば、RAW形式で撮影することが可能だと思います。

RAW形式とは、写真が画像の状態ではなく生の情報の状態で記録されたファイル形式です。RAW形式で撮影することを RAW撮影 といいます。

通常の画像形式である JPEG の場合、後から写真編集で明るくしようとすると画質が落ちてしまいます。RAW撮影の場合は、後からパソコンで明るくしても画質が悪くなりにくいのです。

もちろんやり過ぎると荒れます。
限度はあります。

ハンドメイドの商品写真で困るのが、暗いので明るくしたら白とび(白い部分のデータがない状態)してしまい、同時に、黒い部分がボヤッと締まりのない写真になってしまうというケースがあります。

そうならないために、写真全体を明るくするのではなく、

  • 白レベル(1番白い部分)
  • 黒レベル(1番暗い部分)
  • ハイライト(中間から明るい部分)
  • シャドウ(中間から暗い部分)

というように明度を4分割して、それぞれを調整するようにしてください。

明度を4分割で調整できるスマホアプリやパソコンソフトは、いろいろありますが私がおすすめしているのは、アドビのLightroom(ライトルーム)です。
直感的に作業ができて使いやすいです。

パソコン版は有料ですが、モバイル版のスマホアプリ現在無料で利用できるようになっています。
ぜひお試しください。

モバイル版アプリ

 Adobe Photoshop Lightroom for iPhone
 Adobe Photoshop Lightroom for iPad
 Adobe Photoshop Lightroom - Google Play Android

パソコン版(有料)

 Lightroom CC | Adobe Creative Cloud

パソコン版は大量の写真管理も簡単にできて便利です。

まとめ

長くなってしまいましたが、室内や暗い場所でイメージ通りの明るさで撮影する方法を書きました。ようするにカメラのイメージセンサーに適切な光の量を届ければ良いと言うことです。そのために、どうすれば良いのかいくつかヒントをお伝えしました。

難しい部分もありましたけど、何から始めれば良いですか?

まずは、三脚を用意して、絞り優先オート撮影を習得することからはじめてみましょう。

今日も元気に楽しく

ご訪問ありがとうございます

お知らせ

2024年1月20日は、富士フイルム90周年記念日

FUJIFILM生誕祭2024記念写真展「私たちのFUJIFILM」
期間:2024年1月19日〜1月24日まで
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